社会主義国家中国

さながら古代エジプトのピラミドの建立を彷彿される北京オリンピックのメイン会場となるメーンスタジアム国家体育場の建設。鳥の巣の異名をとる高さ70メートルに近い最上部で中国「農民工」と呼ばれる出稼ぎ労働者に寄って作られてゆく。彼らは蟻のように働き落下死は記事にならなくても胡錦濤国家主席温家宝首相も「農民工」に声をかけるさまは記事になる。この辺りから次のパラグラフまでは朝日新聞の「奔流中国21」連載の記事の梗概ですのでお読みになった方は飛ばしてください。

彼らの月収は朝6時から夜7時まで休みなしに働いて約1万4460円プレハブ3階建ての宿舎は強烈な悪臭が漂う共同トイレ浴室は無く洗面器の水で体や服を洗う。この「農民工」の月収では選手村は五輪閉幕後マンションとなる建築物は冷房の利いた室内にバーカウンターも完備。昨年12月売り出された8千万円〜1億円あまりの24戸即日完売「農民工」が500年以上働いてやっと手が届く価格である。建設現場付近の周辺に点在するナイトクラブはもう1つの別世界だ。最高級のブランデ−3万元(約48万円)連夜共産党や、政府、軍、警察、の黒塗りの公用車が並ぶ。

いわば古代の支配者のと奴隷の世界を今見ているようだ。中国人の一握りの人間が高級マンション、交友クラブを衿恃し、大部分の中国人は共同トイレの生活である。中国は毛沢東、によりユートピアを目指して共産主義国家を建設設した。現在この国家は共産主義思想の国であると同時に経済は資本主義体制をとっている。このまったく正反対の制度が今の中国を形ずくっているのではないか。資本主義体制は体制側が被支配者から収奪し巨大化するわけであるが、今の中国の制度は共産党の支配者がよわい市民、農民からか収奪しているわけである。

本来共産主義は資本主義の矛盾を訂正し、その向こうに光り輝く共産党独裁国家があったはずである。我々は学生時代に、毛沢東の「矛盾論」「実践論」などを読んだ。だが今の中国のようになるとはユメユメ予想もしていなかった。中国という国は矛盾を抱えていつまでも消える事のないあの大きな落差をもったままで予想の付かない国になるのでしょうか。我々は封建主義。絶対主義、資本主義そのプロセスを経て共産主義の理想郷に達するというのが教科書の教えであった。ソビエトロシアはこのプロセスを経ていず共産主義の壮大な実験に失敗しました。

中国も教科書通利のプロセスを経ず封建主義体制から一足飛びに共産主義体制になり
いまや共産主義思想を持った国家でありながら資本主義体制を持ったヌエのようなわけの判らない国家になっております。[百年河清をまつ]その通リの国です。
私は共産主義国家で成功した国家を見たことがありません。共産主義はどこかに脱ぎ捨てるのが良いでしょう。