再び年金問題

今国会で大問題となった年金一億件余の問題が現在処理し更に来年の春までは解決すると、安倍首相が胸をはっているがそんなに簡単なものだろうか。国民はみな不安を持ち年金がもらえるのかどうか、と心配している。

国会閉会時の会見は年金を丁寧に説明すしかないと自民党厚生労働族の幹部が語ったとのことである。更に業界関係者は照合プログラム自体は銀行などが使っているシステムをベースに作ればそう難しくないのではないかと述べている。

この国会では「宙に浮いたり消えたり」の年金が強い関心と不安を呼んだ。暮らしの直接の問題だけに社会保険庁のいいかげんさが明らかになるたびに国民の怒りと不信がふくらんだ。

国民年金の一億三千九百万の記録のうち合帳に残っているのは一億件強とみられ三千件分以上台帳が現存していない。完全な突合せはそもそも不可能である。‘34年に年金問題が小泉元首相が「イロイロ発言」をしたがあのときとは問題の規模がまったく異なる。

あの時は現在の全国民に及ぶようなスケールの大きさと、当時のささいな年金問題とでは比較にならない。安倍首相も進退をかけるぐらい真剣に問題に取り組むべきである。
膨大な人の生活が懸かっていることを充分に心すべきである。