中年労働者の正社員化を

日本の労働者の質を考えてみる。かって85年以前には社員で非正規の労働者は殆どいなかったのではなかろうか。バブルがはじけ失われた十年を契機に非正社員なるもの例えばパート、契約、派遣の労働者が現れだした。

当時は就職の氷河時代で高校、短大、大学を卒業して就職が見つからない者がやむを得ずこれ等の仕事に付いた。それがどうだ今日では高齢者40〜50代の働き盛りの人達にもこの波が押し寄せている。それで非正社員の数のほうが正社員の数を上回る現象が見られる。つい一年足らず前までは戦後最長の好景気に沸いていたのにである。

あの景気は大企業のみのもので下層階級の者には関係がなかったと言わざるを得ない。好景気が下層階級のところまで降りてきておれば今見られるような中年の非正社員の数が正社員の数を上回る事はないはずである。このような労働状態を続けていると企業に対する労働者の忠誠心も失われ日本の誇るいい製品が生まれなくなるであろうし会社そのもの発展にマイナスになろう。企業も社員あっての会社であり社員の正社員化を進める事を切に希望する。