遠藤実さんの死

著名な作曲家遠藤実さんが逝かれた。かって我々転勤族にとって遠藤実さんの「星影のワルツ」は欠くことのできない歌であった。僅か2,3年で職場を去るときにでも「送別の唄」としてこの唄をみんだで歌い別れを惜しんでくれたものである。別れにうってつけの曲であり歌詞であった。

遠藤実さんは家庭が極貧で中学校にも行けず高等小学校を出ていろいろ辛酸を舐め流しの世界に入り独学で作曲の勉強をされたそうである。流しというと今はあるのか無いのか恐らくもう無いのではないかと思います。繁華街の一杯飲み屋で飲んでいるとギターを抱えたお兄さんが1人又2人で店に入ってきて演歌を歌う商売で料金はその歌を聞いた人の気持ちを手渡すのんびりしたものだった。

この商売から人の心をうつ哀愁と郷愁の唄遠藤さんの作曲の「学園広場」「高校三年生」「みちずれ」「哀愁出船」などが作られた。中国、ベトナムなどアジアでも大ヒット「北国の春」は絶品とでもいえるのではないか。

時代背景がもう数十年も昔と異なりもうこのような作曲家も出ないだろうし一杯飲み屋の雰囲気も今では無くメカニカルな冷たい世界が存在する世の中となった。遠藤実さんの死と共にかって私が若かった時代のノスタルジャーに浸らせていただきました。