フジヤマのトビウオの死

フジヤマのトビウオと称賛され我々日本人に戦後生きる勇気を与えてくれた古橋宏之進さんが昨日ローマで不帰の客となられた。

彼は戦後日本が未だオリンッピックに参加出来なかった47年に400メートル、800メートル、1500メートルの世界新記録を次々に樹立し我々を大いに喜ばせてくれたものである。

あの戦後間もない頃、充分な食料もない時代にあれだけの世界新記録を山のように打ち立てた原動力は何処にあったのか。あの当時彼がオリンピックに参加していれば泳ぐ度ごとに日本の国旗と国歌が会場を賑わせたであろう。

オリンッピックの後米国で開かれた全米水泳選手権試合がロスアンゼルルで開かれたが400m、800m、1500mをことごとく征し古橋の実力を披瀝した。

このように彼は戦後日本の躍進の原動力となったと言ってもいいくらいの大活躍で日本の存在を世界に示し国家の躍進に一役買ったのではないか。彼のかっての活躍に拍手を忘れることなく世界を極めた実力を永遠忘れることなく送りたいものである。