村本さんの死

タイの首都バンコクでタクシン元首相を支持するデモ隊と治安部隊が激しく衝突し大騒乱となった。この騒乱を取材中のロイター通信日本支局のカメラマン村本博之さんが実弾による肺、動脈の損傷による出血多量で死亡された。

このデモに双方のどちらが実弾を込めた鉄砲を使用したのか知らないがこのような単なる騒乱に実弾を込めた銃器を使用するとは少し異常である。死亡された村本さんはこのような激しい騒動にロイター通信社の日本支局員として出来るだけ人後に落ちない場面を撮ることがカメラマンの使命と心え危険を冒しての取材活動の結果だったのは実にお気の毒だったと悔やみ申し上げる。

此れは何も戦争ではない。実弾を使用することは絶対に許されるべきことではない。デモ隊も一つの表現の形である。民主主義にのっとたものである。治安部隊も表現の自由をそれなりの形で抑えればこのような騒乱にはならず死者も出なかったはずである。タイ国の民主主義の更なる成長を望む。