民主党の不元気さ

民主党が政権を握ったときは心より歓迎した。長年自民党の悪政にこりごりで民主党が自民党を倒し政権党になる可能性があり、またそのクリーンさに大きな魅力を持っていた。ところが民主党が世間から糾弾されるまでそんなに時間はかからなかった。

なぜなら民主党にも政治とカネの大物議員が巣食ていたのである。彼の存在は民主党にとって悪性腫瘍的な存在で放置しておけば屋台骨をも食いちらしかねない手ごわい輩である。是非早期に追放すべく手を打った方が党にはベターだろう。自分では一兵卒と言いながら党役員の言を聞かない大物意識の所有者だから首相の出番ではなかろうか。

前首相の鳩山氏はのらりくらりとどの辺りに本心があるのか全く解らない「ぬえ」のような存在だ。彼にも政治的とカネの問題はあるが悪性腫瘍氏ほどうすよごれてはいない。議員辞職するとかしないとかあまり世間からの評価はよくない。

菅首相はかって厚生大臣だった時代に薬害エイズ問題でその存在感を高めた。それに自民党が政権を握っているとき、彼が野党時代にその鋭い与党への追及なり舌鋒は民主党に菅ありと恐れられた。それが民主党の首相に就任してから彼の野党時代のシビアーさとシャープさとが姿を消したように思う。この人にとって攻守ところを変えれば全く牙を抜かれた虎のように豹変だ。

先日の尖閣諸島沖の日本の巡視艇の公務執行妨害の警告に中国の漁船が体当たりしたビデオ映像を即座に、日本国民に公にし、同時に中国当局に抗議するなり話し合う肝のおおきさがほしかった。民主党の持つクリーンさと他等との異なりを示さないと次回の衆議院選挙は苦しくなりますよ。

○楠正成