野良猫との付き合い


町田 康さんの「猫にかまけて」は猫についての面白い読み物だった。それで続編の{猫のあしあと」も面白く町田さんの猫にかける情けなどと優しさが随所に見られ、彼のどのような猫も可愛がるそのパーソナリティが、とても私達には及びもつかない人間離れした卓越したものだと強く感じる。

彼はエイズ白血病などにかかった猫達を拒否せず心優しく、接するその思いやりには強く心を打たれた。彼の文章に出てくる野良猫の命は5年だと記載されていた。いろいろと病に冒され、冬の寒さや、夏の暑さによる気候によるストレス、特に冬のそれは最も厳しいのではないか。冬の雪、季節をとはず雨も彼女たちにとって嫌なものだろう。

不規則な食生活ー食事の奪い合いなど適者生存を強いられるわけである。私もなんとなく野良猫たちに接するようになったわけであるが、私の家に飼っている猫とに落差が余りにも大きく、私は飼い猫はそれなりに幸せであるので、野良猫にはできるだけ食べ物だけでも拙宅の飼い猫よりもいいものを与えるように心がけている。

気候、住居の厳しさをしのぐためにただ朝食だけでもいい物を与えるように町田 康さんの書物を拝見し近頃そのような心境になった。飼い猫は10数年から20年を生きる。野良猫寿命は町田 康さんは5年と言われているが恐らく運の悪い猫だろう。10年の寿命を長らえるものもいるのではないだろうか。いずれにしても野良との付き合いがたまたま生まれたので何時までも心を配り、できるだけのことをしてやるつもりだ。