ヨーロッパの近況

ピンクの牡丹

第二次大戦後疲弊したヨーロッパを活力あるものにすることを目標に結束する動きが出てきた。加盟国は仏、独、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク6カ国である。この6カ国欧州共同体(EEC)が設立されたが、欧州共同体(EC)に発展04年には中東欧など10か国が参加し再統合し現在は27か国になっている。
現在EUのリーダー国はフランス、サルコジ大統領、英国ではブレア首相が今月ブラウン首相に、ドイツではメルケル首相である。夫々の指導者の主な目標は経済面ではブラウン現財務相は拡大した格差への取り組みを、サルコジ大統領は治安面での強硬路線、独メルケル首相としては、ハイリケンダムG8サミットでの地球温暖化対策のイニシアチヴを握ることである。
伊のメルケル氏は米のブッシュ政策が強硬に反対している温室効果ガスの抑制を今後どのような形で織り込むかと言うことである。
更にそれぞれの指導者の考えを述べるとサルコジ大統領は「働けば稼げる」社会を、独メルケル首相は日曜日、祝日や深夜の小売店営業の閉店法の規制緩和をした。
対米関係
サルコジ氏はシラク前大統領がイラク戦争に反対した仏政策を「高慢だった」と述べたがこれは米国に親近感を抱いている発言だったと理解できる。
ブラウン次期英首相はイラクへの対応は「ブレア離れ」をある程度期待できるだろうし、英軍引き揚げは国内の支持を得やすい。
ヨーロッパの現状をほぼかいつまむと上述の通りであるが、フランス人は
欧州の統合を「欧州のフランス化」と考える伝統が強い。
だがグロ-
バル化が進み、現実には「仏の欧州化」である。