万能細胞研究へのより強力な支援を

万能細胞研究は京大の医学研究陣が同じような研究を行っている欧米の研究者にタッチの差で先を越したわけである。この研究は山中教授らは皮膚の1辺を試験管内で培養して得られた。全くありふれた細胞に、然るべき遺伝子を入れることによって万能化する事に成功したわけである。

無数にある遺伝子の中から目的のものをどのようにして探し出したのか。ともかく、24の遺伝子が選ばれた。まずここから始めよう、と軽い気持ちで、確固たる根拠があったわけでもなくその24を1つずつ実験的にテストしていって、4個の遺伝子を必要なものとして特定するのに成功したという。僅か4個の遺伝子を導入するだけで、並みの細胞は万能化したのである。{京都新聞京都大学名誉教授岡田節人

この研究成果は当然ノーベル賞を受賞しうる価値あるものであろう。欧米でも巨額の研究費をこれの実用化に向けて支出しているようだ。日本でも文部科学省が来年度万能細胞(iPS細胞)研究に約22億円を投入する事を決めている。今後5年間で約100億円の投入される予定である。文部科学省は欧米の追い上げに負けないように、日本の研究開発の実用化に向けての研究支援に極力力を注いで欲しい。