給油新法成立

昨日(1月11日)衆議院で自民、公明の圧倒的多数で海自のインド洋給油新法が衆院で再可決され成立した。私は自民、公明両党が海自をインド洋に派遣し多国籍軍に給油活動をすることについては今更何も言うことはありません。これにつきましては今日まで反対意見を何度も述べてきましたから。

それよりこの法案が衆議院で再可決されたプロセスについて一言申し上げたいと思います。わが国では皆様ご存知のように衆院参院からなる二院制を敷いております。給油新法が自民、公明両党の多数で衆議院で可決され参院に送付されました。
参院民主党が多数を占めている国会のねじれ現象が起こっております。それで衆議院で可決されても参院で野党が優勢でこの法案を否決されました。

しかし参院で否決された法案も衆院でもう一度可決されれば成立することが憲法で保障されているわけです。と言うことになれば参院の民意はどうなるのでしょう。参院良識の府と呼ばれているのに此れが衆院の多数で踏みにじられているわけです。要するに参議院の形骸化とで申しましょうか。

つまりこれが数の民主主義の恐ろしいところです。多数であれば文句は無いのです。自分たちが欲するべき方向に進もうとすれば数の力が其れを可能にするのです。例え少数の正しい意見を持っていても多数の前には無力です。まやかしの民主主義の恐ろしさを今国会で嫌と言うほど見せ付けられました。昨年11月末のテーゼ、アンチテーゼの脆くも崩れかけ大政翼賛会の再来かと思はせるような雰囲気。この国はどこに向かうのでしょう