タバコと肺疾患

私の兄は昨年12月10日に亡くなっております。病名は肺気腫肺気腫は進行すれば肺は勿論のこと心臓も悪くなる病気です。肺が悪いと息苦しく同時に心臓も悪くなるので本当につらい病ということになります。発病から二十年近くたっていたかと思います。晩年は酸素吸入をして病院の入退院を繰り返していました。原因はタバコにあるということです。タバコを吸う人の20%は確実に懸かると言われております。

しかし最近では二酸化炭素などにより肺気腫、喘息が増えていると米国の医者の調査で明らかになっております。それで私も二十年ほど前に香川医大に赴任している時に朝出勤してすぐに強烈な血痰が出ました。それで肺がんを疑い医大にいることで肺がんの検査をいろいろして頂きました。肺がんは見つからずむしろ肺気腫があるとのことでタバコはすぐやめるようにとのアドバイスをされました。然しすぐには止められず今から十数年前に禁煙に成功しました。

六十歳で定年を迎え筑波大学から京都に帰り京大の胸部内科に定期的に診察に通っております。私のPOCDは軽いもので普通の生活を送っております。考えて見ますと次兄が現在81才ですが間質性肺炎で数年前に入院しました。現在は元気です。勿論タバコは止めております。三男は上記のように肺気腫で死亡しております。このように見てまいりますと私たちは三人共に若いときからタバコを吸っていたことが良くなかったと思います。しかしタバコを吸っていても半分以上の人が肺に関する病からすり抜けております。

血管系の病気、ガンなどはいざ知らずタバコ=肺疾患を高い確率で危ぶむのも草計だと感じます。恐らく私たちの兄弟のCOPDは先天的に肺の疾患に罹りやすい体質遺伝だと思います。しかし先ほども記述しましたように排気ガスなどがCOPDの原因になるという調査結果も出ております。クリーンな空気の下で生活をしたいものです。同時にタバコは吸う人のみならず周囲に害を撒き散らすので愛煙家は即刻禁煙をされることを望みます。健康が先ず第一です。