平安神宮の紅枝垂

花見といえば私の住んでる家の近くに疎水が流れている。その両岸に桜の木が沢山植えられその景観は素晴らしい。4キロの道のりに零れ落ちそうな桜の花びらが我々の目を楽しませてくれる。京都で屈指の花どころで今日のような日曜日には大勢の人で川原町をしのぐほどの人出である。

私は天気予報で明日から天気が崩れるという事なので今日朝一番に枝垂桜で有名な平安神宮にカメラと共に出かけた。私が平安神宮に着くともう多くの人で溢れていた。平安神宮は紅枝垂の有名な場でその美しさは日本の美をここに凝縮したかと思うほどである。

あの耽美主義者の谷崎潤一郎は「細雪」のなかで彼の住んでいた神戸の近くの岡本?、夙川?から松子婦人と春になると平安神宮の紅枝垂を観るのを楽しみしていたと記されていたことを思い出します。さぞ谷崎潤一郎はあの紅枝垂で平安神宮の庭がこの世のものとも思えない美しさに耽美派としての彼の精神に強く訴え次の作品の大きな肥やしになったのでは。


人間は年とともに美をより追求するものであるから彼の心は手に取るように分かる。府立植物園の紅枝垂も綺麗だが平安神宮のそれは周囲のただ住まいと共により美を浮きだす。今日は本当に命の洗濯が出来てよかったです。これからも心の糧として楽しみを持ちつず懈怠。