小林多喜二の蟹工船

小林多喜二蟹工船が現在ベストセラーズらしい。昨日の6チャンネルの朝10時からのサンデープロジェクト共産党委員長の志位和夫さんと司会者の田原総一郎との「資本主義は限界か」と言うタイトルの対談で蟹工船ベストセラーズであると司会者の田原総一郎が述べていた

。私はこの覧でもそんなに読まれているとは露しらず時々この作品のことを取り上げた記憶を持っている。その理由は全労働者の3分の一{1736万人}が非正規であり、若年層{15−24歳}では45.9%、女性にいたっては、5割をこえている(53・4%)(岩波新書 湯浅誠著反貧困)。それでこの雇用状態を何度も取り上げたことによる。

現在の若年層の雇用形態は多くはグッドウイルなどの短期職業斡旋業者によりアルバイト、フリター、派遣社員契約社員、を大手の企業に紹介し賃金のピンハネ、つまり搾取を商売にし其の企業は大きく成長し非正社員はただ飲み食いだけでその日その日を送る。勿論結婚なんか考える余地すらない。血の一滴まで絞り取られる。

此れが最近の若者の多くの実情である。第二次世界大戦が始まる前に小林多喜二は北海道で銀行勤めを行いその合間合間に企業のトップが労働者の血の一滴まで絞り取る悲惨な搾取を蟹工船と言う小説にまとめたものである。彼の書いた書物が現在の苦しさを和らげまた資本家との戦いの啓蒙の糧とすべくために読まれる理由ではないだろうか。