北京の警備体制

北京五輪開会まで後残すところ数日となった。中国では五輪の開会は国を挙げての国威を世界に発揚する絶好の機会と位置ずけている。したがって北京に集まる世界の競技選手、観客者にその都市の立派さおよび中国のあり方をアッピールするための努力に多くの日時と物理的行動が費やされてきた。

都市としての北京は立派な建物と貧民街がごちゃませの酷い街だ。これを少しでも見られるようにと中国の貧民を僅かの補償で無理やりに立ち退かせ市民の大きな反感を買っている。

都市の化粧直しや競技場の建設に中国の農村部から沢山の低賃金の農民が動員された。これらの人々をテロの一員となるのを恐れて農村部に送り返している。それで中国は国民に決して善政が敷かれてきたわけではない。むしろその対極の政治で貧民、農民を苦しめその上に今の中国の繁栄が築かれている。

それで国民からの北京五輪への反発が強く何時どんなテロが起こるか当局側が百も承知している。それで北京の人口1500万人の一割に当る警察官,軍隊を動員して北京でのテロ対策に当っている。この中国の大きな矛盾は五輪後にどのような形態を残すのかけだし見ものである。中国の共産体制のありかた、かっての天安門事件が我頭部を去来する。