インドと米国の核問題

インドは核不拡散条約(NPT)に不参加しているがこれを米国の強い後押しで原子力ビジネスが解禁されることとなった。つまりインドのNSG45ケ国(日本も含む)の例外である。

米国はインドの原子力と蜜にすることにより商取引を優先とするわけである。米国から見れば北朝鮮パキスタン、イランなどの核問題は取るに足りないもののようだ。ここに来て米国の地金が出たようである。というのは米国は今サブプライム問題でリーマンブラザーズ等2行は米国最大の投資銀行だががたが来、潰れたメリルリンチバンクオブアメリカが吸収合併し姿を消し経済的にかなり逼迫し米国は苦しい立場に突き落とされている。

北朝鮮パキスタン、イランなどの核問題は取るに足りないものであろう。日本政府も米国のやることには金魚のフンよろしく同調しインドのやることに異を唱えようとしない。米国は仏,ロがインドとの接近を警戒している。ブッシュ大統領、やライス国務長官は慎重派の国家に電話で説得を試みインドと米国のあり方を容認するよう働きかけている。中国の胡錦濤主席にも同意を求めている。

米印原子力協定では今後20年間の関連投資額は1千億ドル(約10兆8千億円)とも推計される(9月15日付朝日新聞)。資本の論理が全てを優先するのである。核問題に反対を表明するオーストリア,ニュージランド.カナダが強く反対を表明しているが日本はどうしたことか。この問題については一番先に強く反対する立場にありながら米国の顔色ばかりを伺っている。日本政府のありようが実に情けない。