フランク永井さんの死

フランク永井さんが肺炎で亡くなった。85年にある事故で自殺未遂でリハビリ中だったようだ。フランク永井さんは歌手としても非常に真面目で好感の持てる人だった。

彼の歌は極めて洗練された都会的なものでその低音の魅力は他の歌手の追随を許さない素晴らしいものだった。米軍のキャンプめぐりでジャズをやりビクターの専属歌手になり歌った唄が基礎になりムードのよさが我々にアッピールしたのではないか。

また彼は大阪ものを関東の人にも拘らず実に上手く歌い我々をとりこにした。例えば「こいさんのラブコール」「大阪ぐらし」」などは関西人の我々にとって実に懐かしい。

前後するが彼の唄「君恋し」「東京ナイト・クラブ」「おまえに」「夜霧の第二国道」などは未だに良く歌われている。最近ではこのような上手くて我々の心を揺さぶるような歌手が出てこないのは本当に寂しいことである。

時代背景が異なってしまったのだろうか。何かメカニカルなつまらない社会になってしまったような気になる。したがって彼のようなムードミュージックを唄う歌手が懐かしいものである。
追伸 「夜霧の第2国道」が流行っていた頃私は車の免許を採りました。国道を車で走っていて前方に走っている車のテールランプを見ていると自然にこの唄がくちをついてでましたのを記憶しております。合掌。