非正規社員と資本家

つい10日ほど前、年の瀬の寒空にトヨタをはじめとする自動社会社が一銭の手当てもださず首にされた派遣労働者達はどうしているのだろう。公務員が休みになると図書館も休館だ。昼寝るところも無く、食べるに金はなく余りにも悲惨だ。ある自治体は無宿舎にあいている宿舎を提供しているところもある。

小泉政権になってから資本家と被搾取者との関係がきびしくなった。一滴の血も涙も無い機械的な関係に堕してしまっている。この間の首切りがそのいい例だ。昔は資本家と、労働者との間にある程度の人間的な温かみが見られた。それがどうだ。

この間の会社側のやり方は極めて機械的なやりかたで何度も書くが安全弁の弁をあわてて抜くざまはあの明治維新のほんの僅か前の「辻きり以蔵」のようなやり口ではないか。このような労働者の使い方では将来的にも会社の構造が案じられる。同時に資本主義経済の悪辣な面ばかりを振り回していたら今の米国のような格差社会が現出し健全な国家の発展が望めなくなる。

一握りの大金持ちと多くの貧者の世界になってしまっては好ましい社会が姿を消す。米国を例に出したが中国でも沿岸部の世界と内陸部の農民の世界は決して好ましいものではない。資本家の皆さん弱い派遣労働者のような人の扱いを迅速に改めてはどうか。その程度の資金は有り余るほど持っておいでだと思います。