我が家の年の暮れ

今年も残すところあと2日となった。我が家では正月前には玄関と座敷の模様替え、とガラス磨きで例年忙しい思いいをしている。年を取ると面倒になるが新しい年を迎えるにあたってそれらしい雰囲気を作り出すのも悪くないとぐずぐず言いながら精を出している。

玄関には今までの飾られていた額に替わり正月らしく鶴の陶板の額をセットする。その下にはシクラメン。座敷の床の間には今村豊信の松と鶴の掛け軸。その前には青磁色の森野泰明の壺を取り除き木村盛和の油摘の壺を安置する。飾り戸棚の上部には鶴の飾り物。横の柱には秋の名残のもみじの陶板を取り除きこれも今村豊信の寒椿の水彩画を掛ける。

袋戸棚の下には雷神の飾り皿を風神の飾り皿にする。正月を迎えるにあたって部屋の模様替えは気分が一新して楽しいものであるがまた結構うるさい。今年はこれに、これは去年に使ったので来年にしようかとか飾り付けに神経を使う。

自分では年なのでこれくらいの楽しみがあってもいいのではないだろうか。年末にやむをえずホームレスになりハローワーク通いや、自治体の暖かい取り計らいであき宿舎で正月を迎える方には、我々の生活はあまりにも優雅すぎるのではなかろうかと反省はしているのだが。多少の例年のパターンをお許しの程を。これから最後の仕上げのガラス磨きだ。