水俣病の解決は遠い

水俣廟に被害者を救済する法律が今国会で成立しそうだ。この法律でチッソが加害責任から逃れられるのではないかと私は想像する。水俣病の患者に補償する企業がなくなっては困るということで国や熊本県が公費で支援してきた。

それでこの法案では分社化で本体が責任を逃れることは極めて悪辣である。分社化では将来新たな被害者が出てきた場合も救済の道はなくなるし、何よりも加害企業を免罪してしまう(7月3日付けしんぶん赤旗)。

公害病患者は一生水俣病の症状に悩まなければならない。更に水俣病親からこの世にせいを受け廃人同様に暮らさなければならない人、またこの病に罹ったばっかりに差別を受け小さくなって世を送らなければならない人など悲惨な例が多くある。

したがってチッソは被害者側と充分に話を聞き将来にわったって患者に真摯に対応することが必要である。政党政治に任せておけばある程度の誠意が表わせられるとの考えは大きな誤りだ。