京都大学元河上肇教授

今日の朝日新聞の29面に、大正期に京都大学マルクス経済学について河上肇教授が教鞭を取ったとき、ある学生がノートしたものが発見されたとの囲み記事が出ていた。彼は
資本論をベースに経済学の講義をし、ときの経済学の講義を受けた学生達に大きな感銘を与えた。

その河上肇教授はマルクス主義を基礎にした「貧乏物語」を表され、私たちはこ
の著書で当時の資本主義体制国家のブルジョワジーを倒さなければ、絶対に幸せを得られないと啓蒙されたものである。同時に小林多喜二の「蟹工船」を併読して日本の今ある姿からより素晴らしい国家にすべきだと、ガーンと頭を殴られたようなショックを受けたものである。

河上肇教授が表された「貧乏物語」は資本論に挑戦すべきだが、この著書が棒大であることと同時に難解であることでためらっていた私の難題を救ってくれた。実に素晴らしい作品で資本論なる大著を端折らせる程の名作だと今でも頭に焼き付いている。若者たちは一度こと著書を手にして頂いたらいかが。