円高の日本の苦悩


円高で日本で生産された工業製品がユーロ安やウオン安のドイツ製品、韓国製品に対抗するのが極めて困難だ。ドイツ製品は昔より堅牢で、車などは世界的に高級車として人気が高い。韓国製品も最近では電化製品のデザイン、構造、更に車も良くなり日本製品新興国で席巻される始末である。

そこで日本の工業製品は人件費がかなり安く、税金もあまりかからない東南アジア諸国タイや手先の器用なベトナムあたりで生産される傾向にある。自動車、バイクをタイで生産し日本に逆輸入されている。今朝の朝日新聞の経済欄にパナソニックが世界一長もちする単三形アルカリ乾電池としてギネスブックに個認定されている「エポルタ」の生産をタイで開始し、販売も世界一を目指すとしている。

また改造車を手がける光岡自動車もタイに進出するようだ。光岡自動車日産自動車のセダンなどなどの外観を変えた改造車を生産する。人件費が安く、現地生産で関税もかからなくなり、販売価格が押さえられる。このように円高で国内で生産するものが円高なので海外に生産拠点を移す。

それで国内は空洞化が進み失業者が増加し、日本のGDPは大きく後退する。輸出で国力を維持する我が国にとって何時までもこの状態では日本の経済は「ジリ貧」で我々の生活は低迷したままだ。今問題になっている経済の自由化を早く進め経済界の活性化を期待する。関税が撤廃されるので農業界は強く反対が見られるがこれも日本の優秀な米、野菜、果物、畜産物などは競争力もあるので私はそれほど心配していない。日本の工業が傾くと我が国の国力が疲弊することも農業従事者も心してほしい。

○童