クリスマスの少年野球大開


唱和21年クリスマスに私の住む京都市S区のY地区で町対抗の少年野球代会があった。この時私は中学校の1年生。戦後子供達がスポーツを始めたのは野球であった。それで地区の世話好きな大人たちが地区の子供達の親善のために野球代会を開いてくれたのである。

この時期では戦後1年余りで少年野球に出場する子供達は野球を始めてそんなに時間は経過していかった。それでみんな決して野球はうまくなくせいぜいキャッチボールが少し上達した程度であった。この野球大開を楽しみにしていたがこの日は朝から雨がしとしとと降りコンディションは最悪。この当時は近頃と違い冬は寒かった。そのうえに雨。私は野球を初めて1年、まだまだ野球に対して未熟なものでとりあえずファーストを守らされた。

ピッチャーは中学生3年生のMくん。雨が降っていたのでボールがすべり四球の連発。、相手に大量点を献上、コールドゲームで大敗し、しょぼしょぼと引き上げたことを記憶している。私はこのときの大敗が強く心に残りその後、懸命に野球に精を出し左京区の少年野球大開でピッチャーで4番バッターで優勝したことが鮮烈な記憶として頭脳にかなり大きな部分を占めている。